クリスマスに行われる、とあるお芝居の広告を任されました。元々は街で見かけた妙に格好良いフライヤーに惹かれ、いったいどんな会社で作っているのだろう? と興味を持ったのが最初です。インターネットで調べ、その芝居を運営している会社にいきなり電話しました。ダメもとだったのですが、なぜか直ぐに合ってくれることになり作品持参で初訪問。その場はこれまでの経歴や雑談をして帰りました。
それから2カ月ほど経ったある日、次回の作品の広告イメージを考えて欲しいとのオファー。しかもコンペじゃない!いやいや・・・世の中どう転ぶか分からないもので、本当に仕事来ちゃいました。
時間は無かったのですが、いつものようにお勉強から開始。お芝居のモデルは昭和初期の某女流作家の生涯なんですが、調べれば調べるほど波乱に富んだ人生を送った人物のようで、実にビジュアルにしやすいのです。でもネタに後悔したくなかったので、その作家の家があった場所や記念碑なども一応見に行き、デジカメで撮影しました。
家に帰り落ち着いてアイデアを練る時間もなく、雑誌のキリヌキや昼間撮影した画像などを駆使し、その日のウチに方向性の違う3案を完成させ翌日に発注元へカンプを届けました。脚本家や出演者達の意見も聞かなければ、ということで1週間ほど待つことになり、とりあえず小休止。
打ち合わせはランドマークタワーの真ん中あたり、人目に付きにくい場所で行う理由は、主演の某大物女優さんに配慮してと思われます。で、その女優さん、とっても明るく物腰柔らかな良い人でした。僕のやる気も倍増です。
すでに提出済みの3案の他にもう1案加えて、皆さんの意見を伺いながら方向性を絞り、いろんな事がどんどん決まっていきました。変に時間に余裕があるより、急ぎの仕事の方がテンポがいいため僕はやりやすいです。
翌々日、小道具を揃えてスタジオに一番乗り。女優さんご指名のカメラマン森さんとは、たまたま他の仕事も同時に進行していたので意志の疎通もバッチリ? しばらくしてメイクさん、衣装さん、その他お芝居の運営スタッフの方々、女優さんも登場したところで衣装選び。僕は着物の知識を全く持ち合わせていないため、この作業は芝居のスタッフの方々にお任せするつもりたっだのですが、せっかく自分のイメージを主張させていただくチャンスなら、と腹を決め一番柄のハッキリした派手目の着物を選びました。(モデルになった女流作家もかなり派手な着物を好んだらしい)反対意見も出るかと思いきや、意外にもすんなり決定。心の中で『皆さん勉強しましたね(ニヤリ)』と思いつつひと安心。
撮影が開始されると、カメラマン森さんに対する女優さんの信頼は絶対的なものであり、僕がでしゃばる必要もほとんどなく、終始和やかに2時間弱。いや〜、やり遂げた。。。。
この達成感の中、僕の仕事はここからが本番だと気が付きドッと疲れました。

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